POINT CANVAS

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2025.07.18

Shin フレームビルダーが作る1点もののアーバンバイク

愛知に工房を構えるフレームビルダーShin(服部製作所)さんに依頼していたオーダースチールフレーム出来上がってきましたのでご紹介します。

一口にビルダーと言っても様々なタイプの方がいますが、Shinさんは乗り手に寄り添ったフレームづくりに定評があります。好みや用途に合わせてロードやシクロクロス、グラベル、MTBなどジャンルを問わず希望に沿ったものを高い技術でカタチにしてくれます。

今回完成したのはバスケットや泥除け、スタンドを装備可能な日常の足として活躍するコミュータータイプのフレームです。

「限られた予算内でもクラシカルでかわいらしい見た目にはこだわりたい」とオーナーからご要望を頂いたので、なるべく費用を抑えつつ好みの見た目になるよう一緒にパーツを選びました。

一見シンプルなコミューターですが、そこはハンドメイドの1点もの。細部には職人ならではの工作がちりばめられています。例えばフロントラックはこのフレーム専用に設計して製作されています。サードパーティ製の汎用品と違いボルトで無理に押さえつけたり、ねじったりする必要がないので非常に剛性と安定感があり、見た目にもスマートです。フレームと同色の塗装も魅力的

ラックには専用のライト台座が設けられています。この位置ならバスケットに積んだ荷物で光が遮られることがないので非常にありがたい仕様です。

フロントラックに加えて、もちろんスタンド台座も標準装備。日常のバイクには必須の機能ですね。

今回は取り付けていませんが、リアラックやフェンダーを取り付けるためのマウントが用意されているので必要に応じて簡単に拡張することができます。

リアはスライドエンドを採用。ホイールは26"-27.5"に対応しており、タイヤの太さや乗り方に応じてリアセンターを調整可能です。

"せっかくならハンドメイドならではの要素を"とShinさんの提案でBMXのようなフォークエンドを作成してオフセットを設けています。

操作はなるべくシンプルでトラブルの少ないのが良いとのことでフロントはシングルに。ナローワイドのチェーンリングを選んででチェーン落ちのリスクを軽減しています。クラシカルな真鍮のクランクボルトが良い雰囲気です。

チェーンリングをはじめステム、ハンドルなどもシルバーカラーのパーツで統一しています。自転車の雰囲気にぴったりなプロムナードバーはその幅広さで操作の安定性が高く、フロントに荷物を積むバイクと好相性です。

こちらのバイクは当店にも所縁のあるあのおにぎりキッチンカーの店主さんに納車させて頂きました。

このバイクが普段使いの足として、少しでも日常を楽しくおしゃれに彩ってくれることを願います。

ハンドメイドのオーダーフレームと聞くとどうしてもロードバイク等を連想しがちではありますが、細かな要望を伝えられるからこそセオリーのないコミューターやアドベンチャーバイクで輝く部分がありそうです。

Shin服部製作所はあらゆる用途のフレームをかたちにしてくれます。関西では私たちが窓口になりますのでお気軽にご相談ください。