なぜこのJOURNALを始めるのか

いま、自転車に関する情報はSNSを通じて多くの人に届きやすくなっています。

新製品の発表、ライドの様子、業界のトレンドなど、タイムラインを眺めるだけでさまざまな話題が流れてきます。とても便利な一方で、そうした情報はどうしても表面的になりがちです。

「新しいものが出た」「話題になっている」までは読み取れるものの　”なぜそのようになっているのか”　など、その背景や製品に関する実際の使用感、メカニックとしての所感など、深く掘り下げた内容にたどり着くのは難しいことも多いと感じます。

自転車の世界は、ここ数年で大きく変化しています。

数年前にはディスクブレーキ移行期があり、登場した当時は躊躇していたユーザーも多かった中、今となってはディスクブレーキが主流となりました。

直近のグラベルバイクの分野においては、エアロ効果を追求しハイスピードグラベルバイクというジャンルも登場してきています。

このように、新しいテクノロジーが詰め込まれた、最新のバイクが次々と登場する中で、「何を選べばいいのか」「どう楽しめばいいのか」迷うことも増えたように思います。

だからこそ、ショップの立場で集めた情報や、実際に見て・触れて感じた “リアル” や ”思い” をお伝えしたいと考えています。

SNSではなく、あえて「読み物」として発信することで、日々私たちがショップでお客様とお話するように、トレンド（メーカー動向・ライディングスタイルの変化など）や自転車ライフにまつわる価値観、製品の違いや選び方、整備の考え方など、スタッフとの会話を通じて情報を深めて頂いている環境を「ご来店いただいた方だけのもの」に留めず、より多くの方と共有し、さらに深掘りしたコミニュケーションができるきっかけとなれば、という想いから、このジャーナルをスタートさせる事としました。

『column』ページでは日々の整備の内容や、製品の設計思想、現場で感じた違和感や納得感。そうした情報を丁寧に発信し誠実に綴ることで、ただの情報提供ではなく「質の高いサービス」を届けていくための場となればと考えています。

ジャーナルは不定期の更新となりますが、新たな発見の場となり、自転車を「趣味」としていた良かった、と思っていただけるような場所となればと考えております。自転車ライフをさらに豊かにする一助となれば幸いです。